【乾燥剤】酸性・中性・塩基性の乾燥剤一覧や分類・仕組みなど

目次

はじめに

【プロ講師解説】このページでは『【乾燥剤】酸性・中性・塩基性の乾燥剤一覧や分類・仕組みなど』について解説しています。


乾燥剤の仕組み

  • 気体に含まれる水分が乾燥剤に吸着し、結果的に気体が水分を失う=乾燥される。

乾燥剤が使える場合、使えない場合

  • 乾燥剤は気体によって使える場合と使えない場合がある。
  • ここでは「酸性の気体を乾燥剤で乾燥させる場合」を例に説明する。

酸性気体に酸性の乾燥剤を使う場合

  • まずは、酸性気体を乾燥させるときに酸性の乾燥剤を使う場合を考える。
  • 酸性気体を乾燥させるときに酸性の乾燥剤を使うと、問題なく乾燥を行うことができる。これは、酸性同士では反応が起こらないためである。

酸性気体に酸性の乾燥剤を使う場合

  • 次に、酸性気体を乾燥させるときに塩基性の乾燥剤を使う場合を考える。
  • 酸性と塩基性を合わせると当然ながら酸塩基反応(中和反応)が起こる。

参考:中和(定義・塩・中和反応式の作り方など)

  • その結果、乾燥剤を通した気体をそのままの状態で得ることが難しくなる。
  • このように、気体と乾燥剤には相性があり、反応が起こらないような組み合わせ(純粋に水だけを取ってくれる組み合わせ)を選んで使う必要がある。

乾燥剤の分類・一覧

  • 代表的な乾燥剤と、乾燥できる気体・できない気体についてまとめる。
酸性気体塩基性気体中性気体
酸性の乾燥剤十酸化四リンP4O10×
濃硫酸
H2SO4

(H2Sは酸化還元反応をするので×)
×
塩基性の乾燥剤ソーダ石灰
(CaO+NaOH)
×
中性の乾燥剤塩化カルシウム
CaCl2

NH3は反応してCaCl2・8NH3を作ってしまうため×

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著者情報

元講師、薬剤師、イラストレーター
数百名の中高生向け指導経験あり(過去生徒合格実績:東工大・東北大・筑波大・千葉大・岡山大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)。
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆
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