反応速度が変化する要因

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はじめに

【プロ講師解説】このページでは『反応速度が変化する要因』について解説しています。


3つの要因

  • 反応速度に影響を与える要因は主に『濃度/温度/触媒』の3つである。

濃度

濃度を大きくする
→分子同士の衝突回数が増える
→反応速度増加

  • 化学反応が起こるには、分子同士が衝突する必要がある。
  • 濃度を大きくすると分子同士の衝突回数が増えるので、反応速度も大きくなる。

温度

温度を大きくする
→ 運動エネルギーの大きな分子(活性化エネルギー以上のエネルギーをもつ分子)が増える
→ 反応速度増加

  • 温度が上昇することで、運動エネルギーの大きな分子の割合が増加する。
  • 「運動エネルギーの大きな分子の割合が増加する」=「活性化エネルギー以上のエネルギーをもつ分子の割合が増加する」と考えることができるので、温度が上昇すると反応速度は大きくなる。

参考:活性化エネルギーと反応熱


触媒

触媒を加える
→ 活性化エネルギーdown
→ 反応速度増加

  • 触媒を加えると、活性化エネルギーが低下する。
  • 活性化エネルギーは、「反応が進行するためにはこれ以上のエネルギーにならなくては」というエネルギーなので、これが低下すると反応が簡単に進行することになる。したがって、触媒を加えて活性化エネルギーが低下すると、反応速度は増加する。
  • また、触媒を加えても「反応熱」は変わらない。これは、(反応熱=反応物と生成物のエネルギー差なので)反応物と生成物のエネルギーが変化していないことを考えると当然である。

参考:活性化エネルギーと反応熱

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著者情報

元講師、薬剤師、イラストレーター
数百名の中高生向け指導経験あり(過去生徒合格実績:東工大・東北大・筑波大・千葉大・岡山大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)。
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆
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