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芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応

約 3 分

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芳香族カルボン酸とは

芳香族カルボン酸とはベンゼン環にカルボキシ基(-COOH)が置換した化合物のことである。

芳香族カルボン酸の種類

POINT代表的な芳香族カルボン酸
・安息香酸
・サリチル酸

高校化学で頻出の芳香族カルボン酸は安息香酸とサリチル酸の2つ。これらについて順番に解説していこう。

安息香酸

安息香酸とは

安息香酸とはベンゼン環の1つの水素Hをにカルボキシ基(-COOH)1つで置換した化合物のことである。

安息香酸の製法

安息香酸は「トルエンの酸化」によって生成される。

安息香酸の反応・性質

安息香酸は酸性のため、塩基性物質と中和反応を起こす。
今回は例として「安息香酸と水酸化ナトリウムNaOH水溶液との反応」と「安息香酸と炭酸水素ナトリウムNaHCO3との反応」の2つを確認していこう。

安息香酸と水酸化ナトリウムNaOH水溶液との反応

安息香酸と水酸化ナトリウムNaOH水溶液を反応させると安息香酸ナトリウムが生成する。

安息香酸と炭酸水素ナトリウムNaHCO3との反応


この反応はカルボキシ基(-COOH)の検出反応として用いられている。

サリチル酸

サリチル酸とは

サリチル酸とはベンゼン環のオルト位に存在する水素H2つがヒドロキシ基(-OH)とカルボキシ基(-COOH)1つずつよって置換された化合物である。

サリチル酸の製法

サリチル酸はフェノールを元にして次のように生成される。

サリチル酸の反応・性質

上で構造を示したが、サリチル酸はヒドロキシ基(-OH)とカルボキシ基(-COOH)を1つずつ持っているため、“カルボン酸”として反応する場合と、“フェノール(ベンゼン環にOHが付いたもの:フェノールについて詳しくは【保存版】フェノール類の名称・製法・性質・反応まとめ!!を参照)”として反応する場合に分けて考える必要がある。

カルボン酸としての反応

サリチル酸のカルボキシ基(-COOH)がメタノールと反応することで「エステル化」が起こる。

この時生成されるサリチル酸メチル(=サロメチール)は特異臭をもつ油状の液体で、消炎鎮痛作用をもつので外用塗布薬などとして用いられる。

フェノールとしての反応

サリチル酸のヒドロキシ基(-OH)が無水酢酸と反応することで「アセチル化」が起こる。

この時生成されるアセチルサリチル酸(=アスピリン)は解熱鎮痛薬作用をもつ。

酸としての反応

サリチル酸はカルボキシ基やヒドロキシ基を持つため酸として働く。

パターン1 安息香酸と水酸化ナトリウムNaOH水溶液との反応

サリチル酸と水酸化ナトリウムNaOH水溶液を反応させるとサリチル酸二ナトリウムが生成する。

パターン2 安息香酸と炭酸水素ナトリウムNaHCO3との反応


この反応はカルボキシ基(-COOH)の検出反応として用いられている。

検出反応

フェノール類は塩化鉄(Ⅲ)FeCl3水溶液を加えると紫色を呈する。この色変化はフェノールの検出反応として用いられている。(ただし、ヒドロキシ基があってもベンゼン環に直接結合していないとフェノールではないため呈色しない。)

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