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カルボン酸とエステルの構造・命名法・性質・製法・各種反応まとめ

約 4 分

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カルボン酸とは

カルボン酸とはカルボキシ基(-COOH)をもつ化合物のことだ。

カルボン酸の名称

カルボン酸の名称はほぼ全て慣用名である。ここでは代表的なカルボン酸の名称を紹介しておこう。

*カルボン酸の「価数」はカルボキシ基の数を表している。

カルボン酸の製法

カルボン酸の製法はそれぞれによって異なる。(一価のカルボン酸は以下の様に第1級アルコールの酸化によって得られる)

第一級アルコールを酸化すると、一段階目でアルデヒドが、二段階目でカルボン酸が生成する。

カルボン酸の性質

POINTカルボン酸の性質
・炭化水素部分が小さければ水に溶けて酸性を示す。
・分子間で水素結合を形成する(=異性体であるエステルに比べて沸点が高い)
・ギ酸は還元性がある

カルボン酸は、炭化水素部分が小さければ水に溶けて酸性を示す
また、分子間で水素結合を形成するので結合が切れにくく、異性体であるエステルに比べて沸点が高い

カルボン酸の中で「ギ酸HCOOH」だけは(アルデヒド基があるため)還元性をもつ

カルボン酸の反応

中和反応

上で説明したように、カルボン酸は酸性なので塩基と中和反応を起こす。

ちなみに、カルボン酸の酸としての強さは以下の通りである。

エステル化


カルボン酸は、アルコールと反応しエステル結合を形成する。
例として「酢酸とエタノールによるエステル形成反応」を確認しよう。

脱水反応


カルボン酸2分子間で脱水が起こると「酸無水物」が形成される。
例として酢酸の脱水、マレイン酸の脱水を確認しよう。

注意
マレイン酸の異性体「フマル酸」はトランス形なので加熱しても脱水しない。

エステルとは

エステルとは分子内にエステル結合(-COO-)をもつ化合物である。

エステルの命名法


エステルの命名法は至って簡単。ここをHで置き換えた「カルボン酸」の名前の後にR’(炭化水素基)の名称をつけるだけだ。例えば、上でエステルの例として挙げたこちらは…

COOに続いているメチル基CH3をHに変えてできるカルボン酸が“酢酸”なので「酢酸メチル」となる。

エステルの製法


カルボン酸をアルコールと共に濃硫酸を触媒として加熱するとエステルが生じる。
例として「酢酸とエタノールによるエステル形成反応」を確認しよう。

プラスの知識エステルの特殊な製法
無水酢酸をアルコールと反応させるとエステルが生じる。

この反応は、エステル結合とともにアセチル基(COCH3)も生成しているので「アセチル化」と捉えることもできるね。

(エステルの製法というより)「ヒドロキシ基-OHの検出反応」として知られているので一応頭に入れておくようにしよう。

エステルの性質

POINTエステルの性質
・中性
・水に溶けにくく、有機溶媒に溶けやすい
・芳香性をもつ
・ギ酸エステルは還元性をもつ

エステルは(異性体であるカルボン酸と異なり)中性である。
また、ギ酸エステルはカルボン酸のところで紹介したギ酸と同様、アルデヒド基があるので還元性を示す。

エステルの反応

加水分解


エステルを加水分解するとカルボン酸アルコールが生じる。
例として酢酸エチルの加水分解を確認しよう。

けん化


エステルを強塩基(NaOH・KOH)により加水分解することを「けん化」という。
ここでは「酢酸エチルの水酸化ナトリウムNaOHによるけん化」を例に確認しよう。

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