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陰イオンの定性分析

約 3 分

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陰イオンの定性分析とは

陰イオンの定性分析とは、陰イオンが複数含まれている溶液に対して様々な操作を行うことで、その溶液にどんな種類の陰イオンが含まれているのかを見極めていく分析法のことだ。

ここでは、ハロゲン化物イオン(Cl・Br・I)・硫酸イオン(SO42-)・炭酸イオン(CO32-)・クロム酸イオン(CrO42-)・ニクロム酸イオン(Cr2O72-)などの陰イオンに注目していこう。

ハロゲン化物イオン

ハロゲン化物イオンであるClやBr、Iを検出するためには、「硝酸銀水溶液などの”銀イオンAg+”を加える」んだ。

Cl + Ag+ → AgCl

結果として生じた「ハロゲン化銀(上の例だと塩化銀)」の沈殿に光を当てると、次の酸化還元反応が起こり沈殿が(Agの色である)黒紫色に変化する。

2AgCl → 2Ag + Cl2

この色の変化を利用してハロゲン化物イオンの検出を行うんだ。

硫酸イオン(SO42-)・炭酸イオン(CO32-

硫酸イオン(SO42-)や炭酸イオン(CO32-)を検出するためには、「塩化カルシウムCaCl2水溶液を滴下する」んだ。

Ca2+ + SO42- → CaSO4

Ca2+ + CO32- → CaCO3

結果として生じた「CaSO4やCaCO3(上の例だと塩化銀)」は白色沈殿として検出できる。

また、水溶液中にCaSO4とCaCO3の両方が含まれる可能性がある場合(両方白色沈殿でこのままだと見分けがつかないので)次の方法で判断する。

CaSO4 + 2HCl → 反応しない

CaCO3 + 2HCl → CaCl2 + H2O + CO2

CaCO3の方は、炭酸イオン由来の塩であるため、強酸(今回の例ではHCl)を加えると上のような弱酸遊離反応を引き起こす。
CaSO4の方は、硫酸イオン由来の塩であるため、強酸を加えてもなにも起こらない。

クロム酸イオン(CrO42-)・ニクロム酸イオン(Cr2O72-

CrO42-(黄色)とCr2O72-(赤橙色)は水溶液中で次のような平衡状態にある。

溶液中が酸性になった場合、「ルシャトリエの原理」により平衡はH+を減らす方向、つまり右側に移動する。
このとき結果的にCr2O72-が増えることになるので溶液は赤橙色になる。

反対に、溶液中が塩基性になった場合、「ルシャトリエの原理」により平衡はH+を増やす方向、つまり左側に移動する。
このとき結果的にCrO42-が増えることになるので溶液は黄色になる。

溶液の液性を変えたときの色の変化でクロム酸イオン・ニクロム酸イオンの存在を確認できるんだね!

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