KIMIKA!|基礎から学ぶ高校化学

高校化学pH計算完全マスター講座!!

約 10 分

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はじめに

pH計算が苦手な高校生は極めて多い。

今回はそういった人向けに、pHに関する計算の解法を基礎から徹底的に解説していこうと思う。

まずはpHに関する計算に必要な「log」の使い方について学んでいこう。

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logの使い方

高校化学のlog計算では、これらの公式を知っていれば大丈夫。

数学で既に習った人もいるかもしれないが、きっちり覚えておくようにしよう。
特に、足し算とかけ算、引き算と割り算がごちゃごちゃにならないように注意してね!

pH計算の公式

pH計算をする上で、絶対に知っておかなければならない公式がある。
まずはそれらを確認しておこう。

①〜③は、定義として暗記しよう。
④は、③の式からlog計算をすることで導きだせる。

pH+pOH=14
-log[H+]+(-log[OH])=14
-(log[H]++log[OH])=14
-log[H+][OH]=14
-log[H+][OH]=log1014
[H+][OH]=1.0×10-14

⑤の式のcは酸の濃度(mol/L)、⑥の式のcは塩基の濃度(mol/L)を表している。
電離度というのは、酸や塩基から[H+]又は[OH]が電離する(出てくる)度合いのことだったね。

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基本的なpH計算の解き方

「強酸」

強酸のpHは、次のようなステップで導きだしていく。

【STEP1】
[H+]=cαから[H+]を求める。
【STEP2】
pH=ーlog[H+]からpHを求める。

例題を用いて説明していこう。

例題
0.1×10−2(mol/L)の塩酸HClのpHを求めなさい。ただし、HClの電離度は1とする。

STEP1

まずは、[H+]=cαの公式を使って、[H+]を求めていく。

[H+]=0.1×10−2×1=1.0×10−3

STEP2

次に、pH=ーlog[H+]の公式を用いて、pHを求めていく。

pH=ーlog(1.0×10−3)=3

よって、pH=3。

ちなみに、強酸の電離度は書かれていない場合もあるが、そういうときは基本的に「1」だと思ってもらってかまわない。

「弱酸」

弱酸のpHは、次のようなステップで導きだしていく。

【STEP1】
[H+]=cαから[H+]を求める。
【STEP2】
pH=ーlog[H+]からpHを求める。

強酸と同じだね。
例題を用いて説明していこう。

例題
0.1×10−3(mol/L)の酢酸CH3COOHのpHを求めなさい。ただし、CH3COOHの電離度は0.01とする。

STEP1

まずは、[H+]=cαの公式を使って、[H+]を求めていく。

[H+]=0.1×10−3×0.01=1.0×10−6

強酸と異なり、電離度が1でないことに注意しよう。

STEP2

次に、pH=ーlog[H+]の公式を用いて、pHを求めていく。

pH=ーlog(1.0×10−6)=6

よって、pH=6。

「強塩基」

強塩基のpHは、次のようなステップで導きだしていく。

【STEP1】
[OH]=cαから[OH]を求める。
【STEP2】
[H+][OH]=1.0×10−14から[H+]を求める。
【STEP3】
pH=ーlog[H+]からpHを求める。

酸のときと異なり、3段階必要だ。
例題を用いて説明していこう。

例題
1.0×10−2(mol/L)の水酸化ナトリウムNaOHのpHを求めなさい。ただし、NaOHの電離度は1とする。

STEP1

まずは、[OH]=cαの公式を使って、[OH]を求めていく。

[OH]=1.0×10−2×1=1.0×10−2

STEP2

次に、[H+][OH]=1.0×10−14の公式より[H+]を求めていく。

[H+]=1.0×10−14/[OH]=1.0×10−14/1.0×10−2=1.0×10−12

STEP3

最後に、pH=ーlog[H+]の公式を用いてpHを求めていく。

pH=ーlog(1.0×10−12)=12

よって、pH=12

希釈溶液のpH計算

希釈溶液というのは、もともとあった溶液を薄めた物のこと。
pHの計算問題ではよく出題されるから、解き方をきちんと定着させておこう。

希釈溶液のpHは、次のようなステップで導きだしていく。

【STEP1】
希釈前のmolを求める。
【STEP2】

そのmolを、希釈後のLで割ることで濃度(mol/L)を求める。

【STEP3】
[H+]=cαから[H+]を求める。
【STEP4】
pH=ーlog[H+]からpHを求める。

4段階必要で、すこし手間がかかるね。
例題で練習してみよう。

例題
1.0×10−2(mol/L)の塩酸HCl 1mlに水を加え、全体で100mlとした。このときのpHを求めなさい。ただし、HClの電離度は1とする。

STEP1

まずは、希釈前のmolを求める。

STEP2

次に、STEP1で求めたmolをLで割ることにより、濃度を導き出す。
そのmolを、希釈後のLで割ることで濃度(mol/L)を求める。

STEP3

[H+]=cαの公式を使って、[H+]を求めていく。

[H+]=1.0×10−4×1=1.0×10−4

STEP4

次に、pH=ーlog[H+]の公式を用いて、pHを求めていく。

pH=ーlog(1.0×10−4)=4

よって、pH=4

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混合溶液のpH計算

混合溶液のpHの求め方は少し複雑。例を用いながら説明していこう。

例題
1.0×10ー2(mol/L)の塩酸HCl 10mlに1.0×10−3(mol/L)の水酸化ナトリウムNaOH 10mlを加えた。このときのpHを求めなさい。ただし、log4.5=0.65とする。

STEP1

まずは、HClから生じるH+、NaOHから生じるOHのmolをそれぞれ求めていく。

STEP2

次に、STEP1で求めたmol同士で引き算することで、中和で余ったH+(又はOH)のmolを求める。

今回はH+が余ったね。

STEP3

STEP2で求めたmolをLで割ることにより、H+の濃度を導き出す。

STEP4

次に、pH=ーlog[H+]の公式を用いて、pHを求めていく。

pH=ーlog(4.5×10−3)=2.35

よって、pH=2.35

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計算問題演習

上で学んだことを定着させよう。

「問題」

次の溶液のpHを求めなさい。
ただし、
log2=0.3、log3=0.47、log5=0.7
塩酸の電離度:1
水酸化ナトリウムの電離度:1
酢酸の電離度:0.01
とする。

(1)1.0×10−3(mol/L)の塩酸HCl
(2)1.0×10−2(mol/L)の水酸化ナトリウムNaOH
(3)3.0×10−3(mol/L)の酢酸CH3COOH
(4)1.0×10−2(mol/L)の塩酸HCl 100mlに水を加え、全体で1000mlとした時の溶液
(5)2.0×10−2(mol/L)の水酸化ナトリウムNaOH 10mlに水を加え、全体で100mlとした溶液
(6)1.0×10−2(mol/L)の塩酸HCl 10mlに2.0×10−2(mol/L)の水酸化ナトリウムNaOH 10mlを加えた溶液
(7)1.0×10−2(mol/L)の硫酸H2SO4 10mlに1.0×10−2(mol/L)の水酸化ナトリウムNaOH 10mlを加えた溶液

「解答」

(1)3
(2)12
(3)4.53
(4)3
(5)11.3
(6)11.7
(7)2.3

「解説」

(1)
[H+]=cα=1.0×10−3×1=1.0×10−3

pH=ーlog[H+]=ーlog(1.0×10−3)=3

(2)
[OH]=cα=1.0×10−2×1=1.0×10−2

[H+][OH]=1.0×10−14より、

[H+]=1.0×10−14/1.0×10−2=1.0×10−12

pH=ーlog[H+]=ーlog(1.0×10−12)=12

(3)
[H+]=cα=3.0×10−3×0.01=3.0×10−5

pH=ーlog[H+]=ーlog(3.0×10−5)=4.53

(4)


[H+]=cα=1.0×10−3×1=1.0×10−3

pH=ーlog[H+]=ーlog(1.0×10−3)=3

(5)

[OH]=cα=2.0×10−3×1=2.0×10−3

[H+][OH]=1.0×10−14より、

[H+]=1.0×10−14/2.0×10−3=5.0×10−12

pH=ーlog[H+]=ーlog(5.0×10−12)=11.3

(6)

[H+][OH]=1.0×10−14より、

[H+]=1.0×10−14/5.0×10−3=2.0×10−12

pH=ーlog[H+]=ーlog(2.0×10−12)=11.7

(7)

[H+]=cα=5.0×10−3×1=5.0×10−3

pH=ーlog[H+]=ーlog(5.0×10−3)=2.3

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