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電気陰性度とは?周期表での傾向から極性との関係、求め方、希ガスの値まで!

約 7 分

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電気陰性度とは


異なる2つの原子が結合するとき、お互いが電子を1コずつ出し合い共有電子対を形成する。

この時、原子が共有電子対を自分の方に引っ張る強さのことを電気陰性度という。
電気陰性度が高い原子がより強く共有電子対を自分側に引き寄せる。

電気陰性度と極性

極性というのは「分子内での電子の偏り」を表すものだったね。(極性に関して詳しくは極性を参照)

先ほどから説明しているように、電気陰性度というのは「電子を引っぱる力」を表している。従って、電気陰性度はこの“極性”を生み出す原因になるんだ。

電気陰性度が大きい方の原子が共有電子対を自分の方に引っぱるから電荷が少し負に偏る(これをδと表す)んだね。
逆に、電気陰性度が弱い方の原子は電荷が正に偏りδ+となる。

電気陰性度とイオン化エネルギー・電気陰性度の関係

【完全版】第一イオン化エネルギー・電子親和力・電気陰性度の違い!で解説しているように、第一イオン化エネルギーは「自分の電子を守る力(=守備力)」、電子親和力は「相手の電子を奪う力(=攻撃力)」だったね。

今回紹介している電気陰性度はその第一イオン化エネルギーと電子親和力を総合的に考えたものなんだ。

共有電子対は「自分の電子」と「相手の電子」が組み合わさってできたものである。従って、電気陰性度、つまり「共有電子対を自らの方に引っ張る力」というのは自分の電子を守る力(=守備力=第一イオン化エネルギー)と相手の電子を奪い取る力(=攻撃力=電子親和力)の両方を合わせた総合力ということになるんだ。何となくイメージできたかな。

電気陰性度とマリケンの評価方法

今、電気陰性度は第一イオン化エネルギーと電子親和力を総合的に考えたものであるという説明をしたけれど、総合的というのは少し曖昧だよね。そこで、電気陰性度・第一イオン化エネルギー・電子親和力の関係を表したマリケンの定義と呼ばれる式を紹介しておこうと思う。

この式をみると、電気陰性度は第一イオン化エネルギーと電子親和力の和に比例しており、第一イオン化エネルギーと電子親和力が大きくなればなるほど電子親和力も大きくなるということがわかるね。

※マリケンの定義は昔使われていたが正確性に欠けることがわかり現在はあまり使われていない。代わりにポーリングの定義というものが用いられている。

電気陰性度の周期表上での傾向

電気陰性度は、周期表上で次のような傾向を示す。

引用:私立・国公立大学医学部に入ろう!ドットコム

電気陰性度は同周期では右側に、同族では上側に行くにしたがって大きくなる。(まとると右上に行くに従って大きくなるということだね)
これは、第一イオン化エネルギーと電子親和力が右上に行くにしたがって大きくなるためである。(上でやったように電気陰性度は第一イオン化エネルギーと電子親和力の和に比例する)

注意1
希ガスの電気陰性度が書かれていないことに注意が必要である。希ガスは最外殻が満たされているため電子を外から取り込もうとはしない。従って、電子を引きつける強さである電気陰性度は考える必要がないわけだね。
注意2
水素の電気陰性度だけ「周期表の右上に行くにしたがって大きくなっていく」というルールに従っていない点も確認しておく必要がある。水素は電子を1つしか持っていないので、それを出してしまうと電子が1つもない“原子核のみ”の状態になってしまう。当然ながら原子核単体だと非常に不安定なので水素はあまり電子を電子を出したがらない。従って、その1つの電子を奪われないように電気陰性度が非常に高くなっている。

電気陰性度とグラフ

電気陰性度に関するグラフとして次のようなものが出題されることが多い。

引用:私立・国公立大学医学部に入ろう!ドットコム

これは上で示した周期表上の傾向を理解していれば「ああ、確かにそうなるよね」と理解できるはず!入試で「電気陰性度の傾向を表すグラフとして適切なのはどれか」といった形でよく出題されるのでしっかり覚えておこう。

電気陰性度と第一イオン化エネルギー、電子親和力の違いや個別の解説について

電気陰性度と第一イオン化エネルギー・電子親和力の違い、第一イオン化エネルギー・電子親和力についての個別の解説は以下のページを参照してほしい。

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演習問題

問1
電気陰性度の定義を述べよ。
問1:解答・解説
解答:下記参照

電気陰性度とは「原子が共有電子対を自分の方に引っ張る強さ」のことである。

問2
共有結合している2原子のうち、より共有電子対を引きつけているのは電気陰性度の大きい原子か、それとも電気陰性度の小さい原子か。
問2:解答・解説
解答:電気陰性度の大きい原子

問1でやったように、電気陰性度とは原子が共有電子対を自分の方に引っ張る強さのことである。従って、より共有電子対を引きつけているのは共有結合をしている原子のうちより電気陰性度の大きい原子である。

問3
マリケンの定義によると、電気陰性度は何に比例するか。
問3:解答・解説
解答:第一イオン化エネルギーと電子親和力の和

マリケンの定義によると、以下の式が成り立つんだったね。

これをみればわかるように電気陰性度は第一イオン化エネルギーと電子親和力の和に比例する。

問4
希ガスの電気陰性度が定義されていないのはなぜか。
問4:解答・解説
解答:以下参照

希ガスは最外殻が満たされているため電子を外から取り込もうとはしない。従って、電子を引きつける強さである電気陰性度は考える必要がないんだったね。

問5
電気陰性度が「周期表の右上に行くに従って大きくなっていく」というルールに従わない原子は何か。
問5:解答・解説
解答:水素

水素の電気陰性度だけ「周期表の右上に行くにしたがって大きくなっていく」というルールに従わない。水素は電子を1つしか持っていないので、それを出してしまうと電子が1つもない“原子核のみ”の状態になってしまう。当然ながら原子核単体だと非常に不安定なので水素はあまり電子を電子を出したがらない。従って、その1つの電子を奪われないように電気陰性度が非常に高くなっている。

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