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希ガスが0でハロゲンが最大?電子親和力の定義から大きさを表すグラフまで!

約 5 分

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電子親和力とは

電子親和力とは、原子に電子1個をくっつけたときに放出されるエネルギーのことだ。

第1イオン化エネルギーよりも想像しづらいね。
これから詳しく説明していくのでそれで分かってくれれば大丈夫。

電子親和力の大小と電子


先ほど、電子親和力とは原子に電子1個をくっつけたときに放出されるエネルギーだと書いたが、化学を始めたばっかりでエネルギーがどういうものかというのを知らない状態では、

「電子親和力=電子との仲の良さ」

と考えてしまった方がいい。

電子親和力が大きいほど、電子と仲がいい。
電子と仲がいいということは、電子を他から奪う力が強いと考えることができる。その結果、陰イオンになり易い(=陰性が強い)。

また反対に、電子親和力が小さい場合、電子とあまり仲が良くないので、電子を他から奪いにくい。よって、陰イオンになりづらい(=陰性が弱い)。

電子親和力と熱


「原子に電子1個をくっつけたときに電子親和力が放出される」という反応が「発熱(=熱を発する)反応」なのか、それとも「吸熱(=熱を吸収する)反応」なのか。
これは、第一イオン化エネルギーと対比されてよく聞かれる。

結論から言うと、「発熱反応」だ。

なぜかというと、先ほど言った通り、電子親和力は電子をくっつけるときに「放出」されるエネルギー(熱)だから。

熱が放出されるんだから当然「発熱」だよね。

周期表中での傾向

電子親和力は周期表上で規則的な変化をしている。

第1イオン化エネルギーと同様に、右上に行くにしたがって大きくなっているね。

ここで、1つ注意がある。

希ガス(18族)は別にして考えるということだ。

なんで希ガスを除くのだろうか。

実は、「希ガスの電子親和力はかなり小さく、ほぼ”0”」なんだ。

これは希ガス特有の電子配置が関係している。

Ne(ネオン)を例に説明していこう。

注目してほしいのは「最外殻」だ。

最外殻(ネオンではL殻)の電子が8個になっているね。

「最外殻が8個だと、原子は最も安定した状態」なんだ。

人間も同じだけど、原子はあえて安定した状態から抜け出そうとはしない。
よって、最外殻が8個の原子(=希ガス)の電子の出し入れは非常に起こりにくいわけだ。
その結果、このような原子の電子親和力はとても低くなる。

電子親和力の折れ線グラフ

電子親和力に関するグラフとして、次のようなものが出題されることが多い。

引用:私立・国公立大学医学部に入ろう!ドットコム

これは、上で説明した電子親和力の周期表上での傾向を理解していれば「ああ、確かにね」となるはず!入試で「電子親和力のグラフを次の中から選びなさい」といった形で出題されることがあるので、しっかり覚えておこう!

電子親和力と電気陰性度・第一イオン化エネルギーの違い

電子親和力と電気陰性度・第一イオン化エネルギーの違いに関しては以下のコンテンツを参照してほしい。

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演習問題

問1
電子親和力が大きい原子と小さい原子では、どちらが陰性が強いと言えるか。
問1:解答・解説
解答:電子親和力が大きい原子

電子親和力は「電子との仲の良さ」のことだった。従って、電子親和力が大きい程、電子を引きつける力が強い、つまり、陰性が強いということになる。

問2
「原子に電子1個をくっつけたときに電子親和力が放出される」という反応は発熱反応・吸熱反応のどちらか。
問2:解答・解説
解答:発熱反応

電子親和力は電子をくっつけるときに「放出」されるエネルギー(熱)なので発熱反応である。

問3
希ガスの電子親和力が極めて低いのはなぜか。
問3:解答・解説
解答:下記参照

希ガスは最外殻が満たされており、非常に安定している。従って、他から電子を引っぱってこようとはしないので電子親和力が低くなっている。

問4
周期表上で電子親和力が高い元素が所属しているグループをなんというか。
問4:解答・解説
解答:ハロゲン

周期表上で電子親和力が高い元素はハロゲンである。ハロゲンは最外殻に電子があと1つ入ると希ガスと同じ電子配置になり、安定化できる。従って、電子を自分に引き寄せようとする力が強く、電子親和力が高い。

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