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燃料電池

約 5 分

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燃料電池とは

燃料電池とは、「水素と酸素を利用して電気エネルギーを得る発電装置」のことだ。
高校化学で知っておいてほしい燃料電池は2種類。順番にみていこう。

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リン酸型燃料電池

仕組み

リン酸型燃料電池の仕組みを、この3STEPに従って解説していく。

【STEP1】

まずは、負極側で水素(H2)が電子(e)を放出して、水素イオン(H+)となる。

余ったH2は外に排出される。

【STEP2】

放出されたeは銅線を、H+はH3PO4を介して正極側に伝わっていく。

この時、電子が通過することで(電流が発生して)豆電球が点灯していることに注目しよう。

【STEP3】

酸素O2がこれらと反応しH2Oが生成する。

余ったO2は外に排出される。

各極における反応

正極、負極のそれぞれで、どのような反応が起きているのかまとめておこう。

【正極】

O2+4H++4e→2H2O

O2がH+とeを受け取りH2Oとなる。

【負極】

H2→2H++2e

水溶液中のH2がeを放出してH+となっている。

【全体】

正極と負極の反応式をまとめて1つにしてみよう。

電子の数を合わせて消すために、上の式に×2していることに注意しよう。

2H2+O2→2H2O

これが、リン酸型燃料電池の全体式だ。

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アルカリ型燃料電池

アルカリ型燃料電池は少し複雑なので負極と正極の反応に分けて説明し、その後まとめることにしよう。

負極の反応

まずは負極から。

【STEP1】

まずは、負極側で水素(H2)が電子(e)を放出して、水素イオン(H+)となる。

余ったH2は外に排出される。

【STEP2】

放出されたeは銅線を介して正極側に伝わっていく。

この時、電子が通過することで(電流が発生して)豆電球が点灯していることに注目しよう。

【STEP3】

KOHから電離したOHがH+と反応しH2Oが生成する。

ちなみに、反応式はどうなるのかというと、H2からH+が生成する式である

H2→2H++2e

に、(溶液中に存在している)OHを足し合わせれば良い。

両辺に2OHを足すと、

となり、負極の反応式は、

H2+2OH→2H2O+2e

となる。

また、生成したH2Oの一部は排出され、残りは電解液中に残される。

正極の反応

次は正極での反応を見ていこう。

負極から流れてきたeと上の反応(H2+2OH→2H2O+2e)で発生して電解液中に取り残されていたH2Oが、正極から吹き込まれたO2と反応し、結果としてOHが生成する。

以上のことを踏まえると、正極の反応式は、

O2+2H2O+4e→4OH

となる。

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アルカリ型燃料電池まとめ

上でやってきたことをまとめると、以下のようになる。

「真ん中でサイクルが出来ている」ってことがポイント。
正極で使うH2Oを負極が、負極で使うOH–を正極が作り出しているね。
このおかげで、燃料電池は連続的にエネルギーを生み出すことが出来ている。

最後に、アルカリ型燃料電池の全体式を作っておこう。

上で説明した正極と負極の反応式をまとめると、次のようになる。

電子の数を合わせて消すために、上の式に×2していることに注意しよう。

2H2+O2→2H2O

これが、アルカリ型燃料電池の全体式だ。

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